ヨリチカ・ミツコ。本名、鹿内キャサリーン美津子。元アナウンサー。
2009年5月17日、NHKとフジテレビでアナウンサーとして人気を博し、女子アナブームの先駆けとなった司会者の頼近美津子さんが、食道がんのため死去。53歳。
1955年、広島県生まれ。父は日系アメリカ人2世で、幼い頃からピアノとチェロを学んだ。東京外国語大学卒業後、78年NHKに入局。入局2年目で永六輔が司会を務めるバラエティー番組「テレビファソラシド」に抜擢(ばってき)され、一躍注目を集めた。翌年には看板ニュース番組「ニュースワイド」キャスターに起用されたが、81年に退職し、フジテレビに移籍。数千万円ともいわれる移籍金が話題となり、タレント性豊かな「女子アナ」ブームの先駆けとなった。84年に後のフジサンケイグループ会議議長で当時フジテレビ副社長を務めていた鹿内春雄と結婚し、同局を退社。「玉の輿(こし)」として話題を集めたが、88年に夫が急逝。一時アメリカに渡ったが、93年NHKの「名曲音楽館」でテレビ界に復帰し、96年には大河ドラマ「秀吉」でお市の方を演じた。その後は、司会者やクラシック音楽のコンサートプランナーとして活動。2年前に食道がんが見つかり、抗がん剤投与による治療を受けながら仕事を続けていた。