シライシ・カズフミ。作家。
2010年1月14日、第142回(2010年上半期)直木三十五賞の選考委員会が開かれ、白石一文の「ほかならぬ人へ」が受賞作に選ばれた。
1958年、福岡県生まれ。父は87年に「海狼伝」で第97回直木賞を受賞した故白石一郎で、双子の弟の文郎も作家。早稲田大学政治経済学部を卒業後、83年に文藝春秋に入社。週刊誌の記者や文芸誌の編集者として勤務する一方、ペンネームで小説を書き、新人賞への投稿を続けた。2000年、本名で「一瞬の光」を発表。作家デビューと前後してパニック障害を患い、03年に文藝春秋を退社。以降、執筆活動に専念する。07年に「どれくらいの愛情」が直木賞候補となり、09年「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」で山本周五郎賞を受賞。他の作品に「僕のなかの壊れていない部分」など。直木賞の親子2代受賞は初。