マスイ・ミツコ。獣医、随筆家。
2010年7月12日、東京都の多摩動物公園、上野動物園で初の女性園長を務めた増井光子さんが、滞在先のイギリス、ケンブリッジ大学病院で死去。73歳。
1937年1月27日、大阪府生まれ。麻布獣医科大学(現・麻布大)卒業後、上野動物園などに勤務。85年日本で初めてパンダの人工繁殖に成功し、「パンダの主治医」とも呼ばれた。その後、多摩動物公園、上野動物園で初の女性園長を務めた。96年に東京都退職後は、99年よこはま動物園ズーラシア園長、兵庫県豊岡市のコウノトリの郷公園長に就任。2005年には日本初の野生動物の専門医に認定されたほか、母校の麻布大獣医学部の客員教授や環境省の生物多様性に関する委員会の委員なども歴任。大学時代に馬術部に所属した増井さんは、06年の世界馬術選手権で長距離を走るエンデュランスの日本代表に選ばれるなど、馬術競技の現役選手でもあった。著書に「動物って何だろう」「わたしの動物記」「アフリカ野生動物の旅」などがある。