ホソカワ・トシユキ。俳優。
2011年1月14日、ドラマや舞台で活躍した二枚目俳優の細川俊之さんが、急性硬膜下血腫のため死去。70歳。細川さんは自宅で転倒して頭部を強打し、意識のない状態で救急搬送されていた。
1940年12月15日、福岡県生まれ。学習院大学政経学部を中退後、俳優座養成所を経て、64年文学座に入り、「無言な毒薬」で初舞台。以後、「欲望という名の電車」「かもめ」などの舞台に出演。66年野村芳太郎監督「暖流」で映画デビュー。71年からフリーとなり、74年から木の実ナナと二人きりのミュージカル「ショーガール」を公演し、88年までのロングランとなる。ラジオでは、FM東京「ワールド・オブ・エレガンス」のパーソナリティーを76年から93年まで17年間務めるなど、甘い低音の美声でも知られる。テレビでは78年のTBS「ムー一族」でコミカルな演技も披露するなどクールな二枚目役のほかに三枚目や悪役もこなして見せた。美声を生かし、劇場版アニメ「あしたのジョー」の力石徹役を演じるなど声優としても活躍。晩年は糖尿病や脳出血などを発症し、体調が優れず俳優活動を減らしていたが、04年からは大阪芸術大学客員教授として演技・演出の授業を担当していた。他の出演作に、舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」「真夜中のパーティ」「マイフェアレディ」、映画「エロス+虐殺」「飛ぶ夢をしばらく見ない」「ラヂオの時間」、ドラマ「時間ですよ 昭和元年」「純ちゃんの応援歌」「毛利元就」「葵 徳川三代」などがある。