タカノハナ・コウジ。本名、花田光司。大相撲横綱。二子山部屋。
5月27日、大相撲夏場所千秋楽は、貴乃花、武蔵丸の東西両横綱が、結びの一番で13勝2敗で並び、優勝決定戦の結果、貴乃花が武蔵丸を上手投げで破り、22回目の優勝を飾った。
貴乃花は、優勝がかかった前日の大関武双山との一番で、武双山の巻き落としに屈して1敗を喫したが、その一番で右ヒザを亜脱臼。取り組み後、外れた関節を元に戻す応急処置を施したものの、付き人の肩を借りて歩くのがやっとという大ケガ。しかし、翌日の千秋楽に負傷を押して出場。本割で武蔵丸に突き落としで敗れた。わずか10分後の優勝決定戦では、武蔵丸の寄りを負傷した右足で踏ん張ってこらえ、左上手から渾身(こんしん)の上手投げ。武蔵丸を投げ飛ばした瞬間、貴乃花自身も感極まったのか、阿修羅のような形相に。貴乃花のプロ根性に全国の相撲ファンが感動させられた大一番となった。
1972年、東京都中野区出身。88年春場所、兄の元若乃花とともに初土俵。92年初場所、史上最年少で幕内優勝。94年秋、九州と2場所連続全勝優勝して第65代横綱に。98年に横綱に昇進した若乃花とともに、兄弟横綱として、相撲人気を支えてきた。2001年夏場所までの通算成績は、778勝255敗80休、幕内通算(65場所)685勝210敗80休(歴代4位)。身長187cm、体重157kg。「右四つ」。