スティーブン・ジェイ・グールド。Stephen Jay Gould。アメリカの古生物学者・進化生物学者。5月20日、がんのためニューヨーク市内の自宅で死去、60歳。
1941年、ニューヨーク生まれ。67年にコロンビア大学で博士号を取得し、73年からハーバード大学教授。進化論研究で「種は長期間形態を変化させず、新しい種ができるとき、急速に形態を変化させる」という断続平衡説を提唱するなどの業績に加え、科学を分かりやすく解説するエッセーを多数発表し、ポピュラー・サイエンスの旗手としても知られた。89年の『ワンダフル・ライフ』では、アノマロカリスなどの奇妙な古代生物で知られるバージェス頁岩の生物化石群を論じ、アメリカや日本でベストセラーに(日本語訳は93年)。他に『ダーウィン以来』『パンダの親指』など。