トオヤマ・セイエイ。農学者。
ナカムラ・テツ。医師。
7月28、30日、日本沙漠緑化実践協会の遠山正瑛会長と、パキスタンやアフガニスタンで医療活動をしているぺシャワール会現地代表の中村哲医師が、「アジアのノーベル賞」と呼ばれるフィリピンのマグサイサイ賞の「平和・国際理解部門」受賞者に決定。
遠山正瑛は、1906年、山梨県生まれ。苦学して京都大学を卒業。中国へ2年間留学後、鳥取高等農林学校(現・鳥取大学農学部)教授となり、砂漠農業について研究。鳥取大退官後、中国西域学術調査団に参加し「中国沙漠開発日本協力隊」を組織。91年には「日本沙漠緑化実践協会」を設立し、中国・内モンゴル自治区で砂漠緑化の活動をしてきた。その活動はNHK「プロジェクトX」でも紹介された。
中村哲は、1946年、福岡県生まれ。73年九州大学医学部卒業。神経内科が専門だが、現地では内科・外科もこなす。国内の診療所勤務を経て、84年パキスタン北西辺境州のペシャワルに赴任。ハンセン病撲滅を中心にした貧困層の診療に携わる。86年、その活動をアフガニスタン無医地区山岳部に広げ無料診療を開始。現在パキスタン北西辺境州とアフガニスタンに1病院と4診療所を持ち無料診療を続けるほか、井戸掘りによる水源確保作業・食糧援助を行ってきた。現在はこれらの活動に加え、アフガニスタン復興に向けた農業再興や教育再開プロジェクトなどにも取り組んでいる。