タカバタケ・ミチトシ。政治学者。
7月7日、「声なき声の会」を結成し、「べ平連」の発足にも参加した政治学者の高畠通敏さんが、肝不全のため死去。70歳。
1933年、東京生まれ。東京大学法学部政治学科で京極純一教授に師事。計量政治学を専攻し、選挙分析などに数理学的方法を取り入れた。東京大学助手、立教大学助教授をへて、68年立教大学教授。東京大学在学中から加わった「思想の科学研究会」では事務局長を務め、60年安保闘争の際、だれでも入れるデモの形をつくった市民運動家の小林トミと「声なき声の会」を結成。無党派の市民による草の根運動を進め、65年にはべ平連(ベトナムに平和を!市民連合)の発足にも参加。市民のための政治を追求し、市民主義・平和主義の立場から新聞・雑誌でも積極的に発言した。著書に「政治学への道案内」「政治の論理と市民」「地方の王国」「現代市民政治論」などがある。