スーザン・ソンタグ。Susan Sontag。作家、批評家。
12月28日、芸術や思想などの前衛的批評活動や、ベトナム戦争やイラク戦争に反対の論陣を張るなど、政治・人権活動家としても知られたスーザン・ソンタグさんが、急性骨髄性白血病の合併症のため死去。71歳。
1933年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。飛び級により15歳で高校を卒業し、シカゴ大学卒業後、ハーバード大学で修士号を取得。その後、オックスフォード、パリの各大学にも留学した。サブカルチャーを扱った「キャンプ論」(64年)、斬新な芸術論を展開した評論集「反解釈」(66年)などの批評や実験小説で注目された。他に評論集「写真論」「隠喩としての病い」、小説「火山に恋して」「恩人」などがある。ベトナム戦争やイラク戦争に反対の論陣を張ったが、99年のコソボ紛争では、セルビアによる住民への迫害を食い止めるためには軍事介入もやむをえないとして、NATO(北大西洋条約機構)による空爆を支持。アメリカを代表するリベラル派の知識人として様々な議論を呼んできた。