ハスイケ・カオル。翻訳家。
5月25日、北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫が、朝鮮語翻訳家としての活動を開始するに当たり、都内で記者会見し、デビュー作を披露した。
1957年、新潟県生まれ。78年中央大学法学部3年在学中に拉致され、以後24年間、パク・スンチョルの名で北朝鮮での生活を余儀なくされる。80年一緒に拉致された奥土祐木子(旧姓)と結婚。2002年に帰国。現在は新潟産業大学で朝鮮語の非常勤講師・嘱託職員として勤務するかたわら、中央大学に復学して法学の勉強を続けている。翻訳家デビュー作となった「孤将」は、武将・李舜臣(イ・スンシン)の生涯を描いた金薫(キム・フン)の歴史小説で、韓国で50万部を超えるベストセラー。蓮池は子供たちが帰国したことを契機に翻訳家として活動を開始。仕事と学業の両立をはかり、長編の翻訳を成し遂げた。