ハラ・ヒサコ。本名、石島久(ひさ)。女優。
12月4日、おばあちゃん役で数多くの映画やテレビドラマに出演し、「日本のおばあちゃん」と親しまれた原ひさ子さんが心不全のため死去。96歳。
1909年、静岡県生まれ。不二高等女学校(現・静岡雙葉中学校・高等学校)を卒業し、33年に前進座に入座。「牛を喰う」で初舞台を踏み、原緋紗子の芸名で11年間にわたり活躍した。35年、「街の入墨者」で映画に初出演。44年から東宝の専属俳優となり、「青い山脈」「或る夜の殿様」など数多くの映画に出演した。52年の「高原の悲歌」で、原ひさ子に改名。60年から東京俳優生活協同組合(俳協)に移り、「悪魔の手毬唄」や「黒い雨」などに出演。ドラマやバラエティー番組でも注目を集め、母親役やおばあちゃん役で親しまれた。80歳を超えても演技を続け、日本最年長現役女優としてニューヨーク・タイムズでも紹介された。著書に「ばばさまの俳句は日記つれづれに」(アートダイジェスト)がある。2005年の竹中直人監督作品「サヨナラCOLOR」が最後の作品になった。