ミロ・ジュカノビッチ。Milo Djukanovic。モンテネグロ共和国首相。
6月3日、モンテネグロ共和国議会は、5月21日の国民投票に基づいて国家連合セルビア・モンテネグロからの独立を宣言。オスマン・トルコから独立し、1918年にセルビア・クロアチア・スロベニア王国(旧ユーゴの前身)の一部となって以来、88年ぶりに独立を回復した。
ジュカノビッチ首相は1962年、モンテネグロ生まれ。モンテネグロ大学経済学部卒。学生時代から旧共産主義者同盟の下部組織の幹部を経験し、旧ユーゴの崩壊が始まった91年、29歳の若さでユーゴスラビア連邦・モンテネグロ共和国の首相になった。その後、98年から2002年まで大統領を務め、再び首相に就任し、03年に発足した二つの共和国からなる連合国家「セルビア・モンテネグロ」の首相を経て、現在に至る。
モンテネグロでは1992年ごろからセルビア離れが進み、ミロシェビッチ元大統領が旧ユーゴ戦犯国際法廷に起訴され、その動きは加速した。これを受け、2002年、セルビアとモンテネグロは独立に関する国民投票の実施について合意。06年5月、国民投票で55%以上の独立賛成を条件とするところ、55.5%の賛成票を得た結果、独立が決定した。