マコ・イワマツ。本名、岩松信(まこと)。俳優。
7月21日、アカデミー賞助演男優賞にもノミネートされたハリウッドを代表するアジア系俳優、マコ・イワマツさんが、食道がんのため死去。72歳。
1933年、神戸市生まれ。両親は39年に渡米、祖父のもとで育つ。15歳のときに自身も渡米。ニューヨークの大学で建築学を学ぶ。このとき、オフ・ブロードウェイでアルバイトをして、演劇の世界に興味を抱く。54年に徴兵され、除隊後の56年、アメリカに帰化。パサディナプレイハウスで演技を学んだ。59年、俳優デビューを飾り、主にテレビで活躍。65年、ロサンゼルスにアジア系俳優による初めての劇団イースト・ウエスト・プレイヤーズを創設した。66年、スティーブ・マックイーンと共演した「砲艦サンパブロ」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ注目を集めた。その後も数々の映画に出演し、ハリウッドを代表するアジア系俳優の地位を確立した。また、76年には、ブロードウェイで「太平洋序曲」に主演し、演劇界で最も権威ある賞、トニー賞の候補となり話題になった。近年も「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(97年)や「パール・ハーバー」(2001年)などの大作に出演していた。