ヨシノ・ヒロコ。民俗学者。
2008年4月18日、50歳で研究を始め、易と五行説を用いて日本の祭りや習俗に新しい解釈を示した民俗学者の吉野裕子さんが、心不全のため死去。91歳。
1916年、東京生まれ。52年津田塾大学卒業。専業主婦をしていた50歳のときに、趣味の日本舞踊で使う扇の起源に興味を持ち、独力で民俗学の世界に足を踏み入れた。古代中国の哲学「陰陽五行説」によって日本の祭りや信仰、風俗を読み解き、在野の民俗学者として注目を集めた。主な著書に、「扇」「陰陽五行思想からみた日本の祭」「蛇」「古代日本の女性天皇」などがある。2007年1月から「吉野裕子全集」(人文書院)が刊行され、最終巻の発行を08年6月に控えていた。