ミチオ・シュウスケ。作家。
ヤナギ・コウジ。作家。
2009年4月17日、第62回日本推理作家協会賞の選考会が行われ、長編および連作短編集部門に、道尾秀介「カラスの親指」と柳広司「ジョーカー・ゲーム」が選ばれた。1948年に探偵作家クラブ賞として創設された同賞は、日本推理作家協会が、優れた推理小説を毎年選出するもの。
道尾秀介は、1975年、兵庫県生まれ。玉川大学農学部卒業。会社勤めのかたわら執筆した「背の眼」が、2004年に第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビュー。ペンネームは推理小説作家の都筑道夫にちなむ。07年の「シャドウ」で第7回本格ミステリ大賞を受賞。今回の受賞作「カラスの親指」は、第140回直木賞、第30回吉川英治文学新人賞で候補入りするなど、注目を集めていた。
柳広司は、1967年、三重県生まれ。神戸大学法学部卒業。会社員を経て執筆活動に入る。98年に「挙匪(ボクサーズ)」が歴史群像大賞の佳作となり、2001年「黄金の灰」でデビュー。第12回朝日新人文学賞受賞作「贋作『坊っちゃん』殺人事件」や「饗宴 ソクラテス最後の事件」など、有名作品の登場人物や、歴史上の人物を主人公にした作品で知られるが、「ジョーカー・ゲーム」はオリジナルのキャラクターが主人公。今回の受賞は、第30回吉川英治文学新人賞とのダブル受賞となった。