ヤマナカ・シンヤ。京都大学教授。京都大学物質-細胞統合システム拠点iPS細胞研究センター長。
2009年9月14日人工多能性幹細胞(iPS細胞)を世界に先駆けて作製した山中伸弥・京都大学教授が「ノーベル賞に最も近い賞」と呼ばれるアメリカの医学賞、アルバート・ラスカー基礎医学研究賞を受賞。
1962年、大阪府生まれ。神戸大学医学部卒業後、国立大阪病院整形外科の臨床研修医を経て研究者に転身。奈良先端科学技術大学院大学の勤務当時に、受精卵を使わずに万能細胞を誕生させる研究を始め、2004年から京都大学再生医科学研究所教授。06年マウスの皮膚から、様々な組織に育つ能力を持つ「iPS細胞」を作ることに成功。07年にはヒトの皮膚からもiPS細胞を作ることに成功し、08年11月、基礎医学で優れた業績をあげた研究者に贈られるロベルト・コッホ賞を受賞。また文部科学省はiPS細胞を使った再生医療を世界に先駆けて実現するため、山中教授が長を務めるiPS細胞研究センターを中核とする研究拠点4カ所を決め、国として研究を支援している。アメリカで最も権威ある医学賞とされるラスカー賞は、受賞者の多くが後にノーベル賞を受賞していることでも知られ、日本人では過去に利根川進・マサチューセッツ工科大学教授ら5人が受賞している。