フランシスコ。Francisco(西)、Francis(英)。第266代ローマ法王。カトリック教会では、ローマ教皇と表記している。
2013年3月13日、ローマ法王庁の選挙会議「コンクラーベ」が、アルゼンチンのブエノスアイレス大司教のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ(Jorge Mario Bergoglio)枢機卿を第266代法王に選出。法王としての名をフランシスコとした。
1936年12月17日、アルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。イタリア系移民の父親が鉄道員として働く家庭で育ち、ブエノスアイレス大学で化学を学んだ。58年に男子修道会「イエズス会」で修練を始め、69年に司祭叙階。98年にはブエノスアイレスの大司教に就任。2001年、法王に次ぐ地位の枢機卿となり、前回05年のコンクラーベで、ベネディクト16世に次ぐ票を集めた。母国で実績を積み重ねた現場の聖職者で、質素な暮らしぶりでも知られる。アルゼンチンの軍事政権による市民弾圧では軍事政権側に協力的だったと批判を受けることもあるが、本人はそれを否定。権力闘争や金銭スキャンダルに揺れる法王庁幹部とは一線を画す新法王は、史上初のアメリカ大陸出身で、また史上初のイエズス会出身の法王としてカトリックの威信回復を期待されている。