ダン・イクマ。作曲家、随筆家。
5月17日、オペラ「夕鶴」などの作曲家で、日中文化交流協会会長の團伊玖磨さんが、心不全のため、訪問中の中国・蘇州の病院で死去。77歳。
戦後日本を代表する作曲家として、オペラ、交響曲、合唱曲、童謡など、幅広く活躍。1952年のオペラ「夕鶴」は、日本の創作オペラの代表作に。そのほかのオペラ作品に「ひかりごけ」「建・TAKERU」など。「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」などの童謡は、世代を超えて愛されてきた。また、随筆家としても知られ、アサヒグラフに、30年にわたって連載された「パイプのけむり」はロングセラーに。国交回復以前から中国との文化交流にも尽くし、中央音楽院、上海音楽院の客員教授を務め、79年、日中文化交流協会会長に就任。
1924年、東京都出身。東京音楽学校(現東京芸術大学)卒業。46年、NHKの専属作曲家に。50年、「交響曲第1番イ調」が、NHK創立25周年記念管弦楽懸賞で特選となり、注目される。52年のオペラ「夕鶴」で毎日音楽賞などを受賞。66年、日本芸術院賞。73年、日本芸術院会員。99年、文化功労者。