ミヤワキ・シュンゾウ。作家。
2月26日、鉄道紀行文で多くのファンもつ作家、宮脇俊三さんが肺炎のため死去。76歳。
1926年、埼玉県生まれ。東京大学西洋史学科卒。中央公論社(現・中央公論新社)で「中央公論」の編集長などを経て常務取締役となるが、27年間の会社勤めに区切りをつけて退社し、文筆業に。会社勤めの傍ら、当時の国鉄全線2万キロ余りを乗車した紀行文「時刻表2万キロ」が78年にベストセラーとなり、日本ノンフィクション賞(第5回)を受賞。その後も「最長片道切符の旅」「時刻表昭和史」「韓国・サハリン鉄道紀行」などの作品を次々に発表。99年には「鉄道紀行を、文芸の一ジャンルとして確立した」として菊池寛賞(第47回)を受賞。泉鏡花文学賞(第13回)を受賞(85年)した「殺意の風景」などのミステリー小説や歴史紀行などでも優れた仕事を残した。