フカミ・キヨコ。理学博士、生命科学者。
5月14日、「女性科学者に明るい未来をの会」は第23回の猿橋賞の受賞者に、東京薬科大学の深見希代子教授を選んだと発表。
1955年、千葉県生まれ。1978年、岐阜薬科大学薬学部を卒業。東京都老人総合研究所や東京大学医科学研究所助教授などを経て、2003年4月から東京薬科大学生命科学部教授。猿橋賞は1954年のビキニ水爆実験による大規模な海洋放射能汚染を世界に先駆けて明らかにし、女性科学者の地位向上に取り組んだ猿橋勝子さんが気象庁気象研究所を退官する際、自然科学分野で優れた業績をあげた女性研究者に対する賞として、寄せられた500万円を基金として誕生した。受賞テーマは「生命現象におけるリン脂質代謝の役割の解明」。生物はカルシウムを使い、細胞の外から内に情報を伝える。この情報伝達ルートが、がん細胞の増殖や皮膚の形成、受精に重要な働きを持つことをマウスの実験で証明する一連の研究が評価された。