ファン・ジャンヨプ。Hwang Jang Yop。元朝鮮労働党書記。
10月27日、アメリカの非政府組織「ディフェンス・フォーラム」の招きで訪米。
1923年、朝鮮・平安南道生まれ。平壌商業学校卒業後、日本に留学し中央大学に学び、帰国後母校の教師となる。46年労働党入党。49年から53年までモスクワ総合大学に留学。金日成総合大学総長、最高人民会議議長、朝鮮労働党国際担当秘書、最高人民会議外交委員長などを歴任。金正日総書記の教育係を幼年時代から務めた。北朝鮮の指導理念である「主体(チュチェ)思想」の確立者としても知られる。97年2月、北京の韓国大使館に逃げ込み、家族を残し単身韓国に亡命。北朝鮮の政治制度の細部まで知りつくしているとされ、「金総書記が最も恐れる男」とも言われる。訪米計画は以前からあったが、「太陽政策」を掲げる金大中前政権にあっては、黄元書記は事実上の軟禁状態に置かれた。今回の訪米で同氏はケリー国務次官補、アーミテージ国務副長官、ウォルフォウィッツ国防副長官や上下院議員らと会談し、下院で講演。金正日体制を強く非難した。