トモノ・ロウ。作家。
2月27日、中国を舞台にした歴史小説とミステリーに、多くの作品を残した作家の伴野朗さんが、心筋梗塞のため死去。67歳。
1936年、愛媛県生まれ。東京外語大学中国語科卒業後、朝日新聞社入社。秋田支局、外報部などを経て中国・上海支局長を務めた。在職中、北京原人の化石が行方不明となった事件をテーマにした「五十万年の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビュー(76年)。84年には「傷ついた野獣」で日本推理作家協会賞を受賞するなど、新聞記者と作家という二足のわらじを89年まではきつづけた。歴史と推理・冒険を組み合わせた独自の作風と中国を題材とした作品は多くの読者を集め、日本冒険作家クラブの代表幹事も務めた。その他の主な作品に、「大航海」「マッカーサーの陰謀」「始皇帝」「呉・三国志」などがある。