マヤマ・ミホ。劇作家。演出家。
3月12日、劇団「新制作座」の主催者で、大正、昭和期を代表する劇作家、真山青果の長女の真山美保さんが老衰のため死去。83歳。
1922年、東京生まれ。日本女子大学国文科卒業後、父の元で井原西鶴や松尾芭蕉などの江戸文学を学ぶが、対立し、前進座に参加する。47年、新協劇団に入団。50年、草村公宣や夫の槇村浩吉らと新制作座を設立。大八車に荷物を積み、地方都市を中心に旅公演を行った。「民衆の中で民衆と共に演劇を創る」という方針の下、多くの作品を発表したほか、73年より「元禄忠臣蔵」「江戸城総攻」など、父の作品を積極的に演出。アジアや南米など、海外でも舞台公演を行った。52年、舞台「泥かぶら」で文部大臣奨励賞、59年には、新劇の大衆化と地方公演などへの貢献が評価され菊池寛賞、88年に東京都文化賞を受賞。著書に「日本中が私の劇場」がある。