ハギオ・モト。マンガ家。
12月2日、「ポーの一族」などの作品で知られるマンガ家の萩尾望都が、「バルバラ異界」で日本SF作家クラブ主催の「日本SF大賞」を受賞した。
1949年、福岡県生まれ。高校2年生のとき、手塚治虫の「新選組」を読んでマンガ家を志す。高校卒業後、デザイン専門学校に通いながらマンガの投稿を続けて、69年、「ルルとミミ」(「なかよし」)でデビュー。76年には、「ポーの一族」「11人いる!」で小学館漫画賞を受賞。竹宮恵子、大島弓子など、同世代のマンガ家とともに「花の(昭和)24年組」と称され、男性読者をも巻き込んだ少女マンガブームの一翼を担った。以降も「トーマの心臓」「イグアナの娘」など多彩な作品を発表。97年には「残酷な神が支配する」で第1回手塚治虫文化賞優秀賞を受賞した。
受賞作の「バルバラ異界」(小学館)は2052年の世界を舞台にしたSF作品。日本SF大賞は、メディアや芸術のジャンルを問わず受賞の対象になるが、マンガ作品が選ばれたのは、1983年の「童夢」(大友克洋)以来。