ヤマズミ・マサミ。教育学者。
2月1日、新制の教育学博士第1号の山住正己さんが、肺炎のため死去。72歳。
1931年、東京都生まれ。東京大学教育学部卒業後、大学院に進み、「唱歌教育成立過程の研究」で、新制の教育学博士第1号となった。81年から東京都立大教授、93年から6年間、同大学総長を務めた。「教科書問題を考える市民の会」の事務局長を務め、82年、日本の教科書検定がアジア諸国との間で外交問題に発展した際には、検定制度の在り方を批判する要望書を政府に提出。教育史研究も続け、日の丸・君が代問題などでも、国家権力の教育への介入を、一貫して批判。最近は「国立大学独法化阻止全国ネットワーク」の代表も務めていた。主な著書に「教育勅語」「日本教育小史」などがある。