ツタヤ・キイチ。ぬり絵作家。
2月24日、「きいちのぬりえ」で知られる、ぬり絵作家の蔦谷喜一さんが、老衰のため死去。91歳。
1914年、東京生まれ。生家は京橋の紙業屋「蔦谷商店」。東京市立京橋商業学校中退後、川端画学校日本画科入学に学んだ。39年ころからぬり絵を描き始め、47年から「きいち」の名でぬり絵を描き続けた。最盛期には1カ月に100万枚近い「きいち」のぬり絵が全国にでまわるほどの人気を呼び、昭和20～30年代子供たちを魅了した。1978年、東京・銀座で開催した「きいちのぬり絵展」などで人気が再燃。近年のレトロブームで、資生堂やPARCO（パルコ）などのポスターにも「きいち」の少女画が登場し、最近では予備校のポスターにも採用されるなど、若者の間でも人気があった。