ホウ・シャオシェン。映画監督。
10月29日、第18回東京国際映画祭で第2回黒澤賞が発表され、台湾の侯孝賢監督の受賞が決まった。
1947年、中国・広東省生まれ。1歳のときに台湾へ移住。国立芸術学院映画・演劇科卒業後、脚本家として活動を始める。自らの青春を題材にした「風櫃(フンクイ)の少年」(83年)で評価が高まり、台湾ニューシネマを代表する監督として話題になり、大戦中の台湾を描いた「悲情城市」(89年)でベネチア映画祭金獅子賞、「戯夢人生」(93年)はカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した。東京国際映画祭では、理想を追求しながら娯楽性のある作品を製作したと評価された。なお、2004年に創設された黒澤賞の第1回受賞者は、アメリカのスティーブン・スピルバーグ監督と山田洋次監督。
また、30日にはコンペティション部門の最優秀作品賞(東京サクラグランプリ)に、根岸吉太郎監督の北海道・帯広を舞台にした兄弟の物語「雪に願うこと」が選出された。同作品は他に最優秀監督賞、観客賞、主演の佐藤浩市が最優秀主演男優賞を受賞し、4冠を達成した。