ハシモト・リュウタロウ。政治家。
7月1日、政策通として知られ、外交、経済、金融、厚生など様々な方面で活躍した元首相の橋本龍太郎さんが、多臓器不全と敗血症性ショックのため死去、68歳。
1937年、東京生まれ。父親は元厚生大臣の橋本龍伍。60年に慶応大学を卒業、63年、衆議院議員に当時最年少の26歳で自民党から初当選する。78年、厚生大臣として初入閣した後、運輸大臣、大蔵大臣、自民党政調会長、幹事長などを歴任。95年、自民党総裁になり、96年、自民党、社会党、新党さきがけの連立政権下で首相の座についた。在任中、1府22省庁を1府12省庁にする中央省庁再編や、歳出を抑える財政構造改革法の成立などの行財政改革に取り組んだが、財政再建のために行った消費税の引き上げに、アジア通貨危機や国内の金融危機などが重なって、デフレ不況を招き、支持率を落とした。外交では、アメリカのクリントン大統領やロシアのエリツィン大統領と愛称で親しく呼び合い、外交関係を進展させた。98年に首相を退陣した後も、自民党総裁選に出るなど再登板への意欲を見せたが、2004年、政治献金の不正処理を疑われ、不起訴にはなったものの、05年に政界を引退した。弟・大二郎は高知県知事、二男・岳は衆議院議員。