フルカワ・テイジロウ。内閣官房副長官。1月6日、中央省庁を「1府22省庁」から「1府12省庁」体制へと統合移行する省庁再編が実施された。96年のいわゆる「橋本行革」のスタート時点から、一貫して今回の省庁再編まで、舵取り役をしてきた事務方トップが古川内閣官房副長官。行政の簡素・透明・効率化を目指す省庁再編だが、各省庁の縄張りと利害を新たに線引きし直しただけで終わるのか、統合で人員や組織のスリム化がどこまで達成できるのかは、まだまだ未知数。官僚主導から政治主導に行政を取り戻すのも、行革の大きな目標のひとつだったはずなのだが、省庁再編を取り仕切ったのは政治家ではなく、官僚機構だったという矛盾は改革されぬままである。
34年佐賀県出身。九州大学法学部卒業後、長崎県庁に2年間在職。60年、厚生省入省。総理府大臣官房総務課長、厚生省児童家庭局長、保険局長などを経て、93年に厚生省事務次官。95年村山内閣の官房副長官となり、以後、4代の首相に仕える。