プーラン・デビ。Phoolan Devi。インドの女性政治家、元盗賊。
7月25日、自伝『女盗賊プーラン』で日本でも知られるインドの下院議員、元盗賊団の女首領プーラン・デビさんが、ニューデリーの自宅前で射殺された。インド紙の報道では38歳とされているが、確かな年齢は不明。
生年不明。インド・ウッタルプラデシュ州の最下層のカーストに生まれた。11歳で結婚させられるが、離婚。その後、盗賊団に誘拐される。盗賊団の首領の愛人となり、自らも盗賊団の女首領として、北インド一帯で強盗、誘拐などの犯罪を繰り返した。81年に、自分を集団レイプした上級カーストの男22人を射殺した「ビーマイ村虐殺事件」を起こして、一躍、名を知られる。その後、83年に警察に投降し、94年に仮釈放されるまでのあいだ刑務所内で、ヒンドゥー語、カースト社会の矛盾を学び、仏教に改宗。反カーストと性差別運動に取り組む政治家に転身し、96年の総選挙で当選して下院議員に。98年に一度、落選したが、99年の選挙で議員に返り咲いた。98年には、ノーベル平和賞の候補にも選ばれた。