フジワラ・ユウ。備前焼陶芸家、人間国宝。
10月29日、備前焼作家で人間国宝の藤原雄さんが、多臓器不全のため、岡山県倉敷市の病院で死去。69歳。
1932年、岡山県備前市生まれ。父は、やはり備前焼の人間国宝・藤原啓。明治大学文学部卒業。大学卒業後、出版社に勤めたが、父の病気で帰郷して助手として手伝ううちに、陶芸家に。単純素朴、明快、豪放な作風を確立して、壺、鉢、水差しなどを制作。96年に、陶芸界初の親子2代の人間国宝に。63年には、スペインでの「バルセロナ国際陶芸展」でグランプリを受賞。アメリカ、カナダ、韓国などでも、展覧会や講義を行い、備前焼を海外にも紹介した。95年から99年まで倉敷芸術科学大学芸術学部教授として、後進の指導にも力をつくした。