タケウチ・ナオカズ。元日本消費者連盟代表委員。
12月16日、日本消費者連盟の創設者、竹内直一さんが、大動脈瘤(りゅう)破裂のため東京都内の病院で死去。83歳。
1918年、京都市出身。東京大学法学部卒業後、42年に農林省に入省。大臣官房経理課長、経済企画庁総合計画局参事官、国民生活局参事官を務める。67年、牛乳の一斉値上げカルテルに抵抗して、値上げを撤回させたが、政府、業界を批判した責任を取って退官。以後、「消費者主権」を旗印に、消費者運動をリードし、74年、日本消費者連盟を発足させて代表委員に就任。消費者の立場から企業、官僚、行政などを批判。商品テストを通じて、企業に改善要求を求める告発型消費者運動を実践した。同様の運動をアメリカで行っていた消費者運動のパイオニア、ラルフ・ネーダーと親交があり、「和製ネーダー」とも呼ばれた。行政や企業の影響を排除した自立した市民運動として、消費者運動を位置づけた功績は大きい。