マンモハン・シン。Manmohan Singh。インド新首相。
5月22日、インド国民会議派のマンモハン・シンが、ニューデリーの大統領官邸で宣誓式に臨み、正式に首相に就任。
1932年、現パキスタンの西パンジャブ地方生まれ。シーク教徒。貧しい農家の出身だが、奨学金でイギリスに留学し、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学で経済学を修めた。ネール大学などで教鞭をとったのち、財務次官、中央銀行総裁などを経て、91年に国民会議派のラオ政権で財務相に就任。約5年の任期中に、外資導入や各種規制の撤廃を行い、破たん寸前だったインド経済の建て直しに成功した。2004年5月の総選挙で政権に返り咲いた国民会議派だが、外国出身であると与党連合に批判されたソニア・ガンジー総裁が首相就任を辞退していた。インドの多数派であるヒンズー教徒以外の首相が誕生するのは、1947年の独立以来初めて。