フジナミ・タカヒサ。トライアルライダー。
9月5日、オートバイのトライアル世界選手権シリーズ最終戦で、藤波貴久が2位に入り、日本人初の年間総合優勝を達成。
1980年、三重県生まれ。人の背丈ほどもある岩を乗り越えるなど、険しい岩場などの走行技術を競うオートバイのトライアル競技の愛好家だった父親の影響で、2歳で子供用のオートバイに乗り始める。自転車トライアル競技の世界チャンピオン(90年)を経て、11歳でオートバイに転向。95年には全日本トライアル選手権で史上最年少の15歳でチャンピオンとなった。公道がコースの一部となる世界選手権には、二輪免許の取得が可能な16歳から参戦。初戦となるスペイングランプリでエンジン全開のまま10mの崖に挑んだことから、スペイン語で「全開」を意味する「ガス」にちなんだ“フジガス”というニックネームで知られている。99年から5年連続で世界選手権2位となっており、ファンの間では世界チャンピオンへの期待が高まっていた。