ミヤモト・アモン。本名、亮次。演出家。
12月2日、宮本亜門が日本人演出家として初めてブロードウェイの舞台を手がけたミュージカル「太平洋序曲」が開幕。
1958年、東京都生まれ。母がSKDのレビュースター、実家が新橋演舞場の目の前という環境で、子どものころから劇場へ足を運び、歌舞伎、新派、新国劇に親しんだ。10代で「ブロードウェイで自作のミュージカルを公演したい」という夢を抱き、大学中退後ダンサーとなり、振付師を経てロンドン、ニューヨークに2年間留学。87年女性3人だけのミュージカル「アイ・ガット・マーマン」で演出家デビュー。同作品で、文化庁芸術祭賞を受賞した。ミュージカル以外の舞台の演出やオペラも手がけ、98年「BEAT」で映画監督に初挑戦した。2000年ブロードウェイミュージカル「太平洋序曲」を日本人キャストを使ったまったく新しい演出で日本初演。02年、ニューヨークのリンカーンセンター、ワシントンのケネディ・センターでの再演が好評を博し、今回のアジア系アメリカ人キャストを使ってのブロードウェイ公演につながった。11月28日付のニューヨーク・タイムズ紙が特集を組み注目を集めた今回の公演は、満席でのスタートとなった。ところが12月3日付の同紙は舞台を酷評。02年の訪米公演時の演出と違い「何かが絶対に欠落してしまった」と論じた。