ヨシユキ・リエ。本名、吉行理恵子。詩人、小説家。
5月4日、ジャンルを越えた文筆活動で高い評価を受けた作家の吉行理恵さんが、甲状腺がんのため死去。66歳。
1939年、東京生まれ。父は作家の吉行エイスケ、母はNHK連続テレビ小説「あぐり」の原作者・吉行あぐり、兄も作家の吉行淳之介という文学一家に育った。姉は女優の吉行和子。57年の早稲田大学入学とほぼ同時に詩作を始め、詩誌「歴程」などに詩を発表した。68年、詩集「夢のなかで」で田村俊子賞を受賞。65年ごろから小説も手がけるようになり、81年には「小さな貴婦人」で芥川賞を受賞した。淳之介も54年に「驟雨(しゅうう)」で同賞を受賞しており、兄妹での受賞は話題を呼んだ。猫好きとしても知られ、猫を題材にした作品も多い。