ホンダ・シュウゴ。文芸評論家。1月13日、脳出血のため、神奈川県逗子市の自宅で死去。92歳。
1908年愛知県生まれ。32年東大国文科卒業後、プロレタリア科学研究所に入り、「文芸史研究の方法に就いて」を発表。治安維持法違反で検挙され、戦時中は、逓信省、中央公論社などに勤務しながらトルストイ研究を続ける。終戦直後の46年、平野謙、埴谷雄高らと「近代文学」を創刊し、創刊号に「芸術 歴史 人間」を発表。以後、「『戦争と平和』論」「小林秀雄論」「転向文学論」など、文学から政治まで幅広い評論活動で活躍。65年「物語戦後文学史」で毎日出版文化賞を受賞。82年「古い記憶の井戸」で読売文学賞、90年「志賀直哉」で毎日芸術賞を受賞。99年に、「本多秋五全集」が完結。