ジャック・レモン。Jack Lemmon。本名、ジョン・ユーラー・レモン。John Uhler Lemmon。アメリカの映画俳優。
6月27日、「アパートの鍵貸します」や「おかしな二人」などのコメディー映画で親しまれてきたハリウッドの名優、ジャック・レモンが、がんによる合併症のため、ロサンゼルスの病院で死去。76歳。
1925年、アメリカのボストン生まれ。舞台俳優の父親の影響を受け、役者を志す。ハーバード大学卒業後、海軍少尉として兵役に就き、除隊後、俳優業に。テレビやラジオ・ドラマを経て、53年、「Room Service」でブロードウェイにデビュー。54年から映画に出演し、55年の海軍輸送船の乗組員を演じた「ミスタア・ロバーツ」で、アカデミー助演男優賞を受賞。59年には、マリリン・モンローとの共演作「お熱いのがお好き」で、ビリー・ワイルダー監督と出会い、代表作「アパートの鍵貸します」に出演。また、ウォルター・マッソーとの名コンビによる「おかしな二人」「フロント・ページ」で、都会のサラリーマンの哀愁を軽妙に好演。喜劇だけでなく、「酒とバラの日々」ではアルコール依存症の主人公をシリアスに演じ、73年の「セイヴ・ザ・タイガー」(日本未公開)で、放火犯人のサラリーマンを演じて、アカデミー主演男優賞。アカデミー賞の主演と助演の両部門を受賞した最初の男優となる。その後も、「チャイナ・シンドローム」「ミッシング」「摩天楼を夢みて」などの演技で、カンヌ国際映画祭をはじめ、各国の映画祭で男優賞を受賞。