シモン・アマン。Simon Ammann。スキー・ジャンプ選手。
2月13日、ソルトレークシティー冬季五輪、ノルディックスキー・ジャンプ個人戦ラージヒル(LH)で、シモン・アマン(スイス)が、10日に行われたノーマルヒル(NH)に続いて優勝。冬季五輪での個人2冠は、1988年のカルガリー冬季五輪でのマッチ・ニッカネン(フィンランド)以来、史上2人目の快挙。
W杯今季個人総合ランク9位、弱冠20歳のアマンが、優勝候補と目されていたスベン・ハンナバルト(ドイツ)や、アダム・マリシュ(ポーランド)を抑えてNHを制したときは、運や偶然が作用する五輪特有のシンデレラ物語かと思えたが、LHでも、1回目132.5m、2回目も133mと、2本ともK点越えの最長のジャンプ。NH、LH通じて、完璧なジャンプを連発して、世界の頂点に躍り出た。
1981年、スイス北部のグラブス出身。16歳で出場した98年の長野冬季五輪では、NH35位、LH39位。大学への進学試験を終えた今シーズンは、徹底した「筋トレ」で急成長。好んで着る赤いマントと眼鏡から「ジャンプ界のハリー・ポッター」と呼ぶファンも。172cm、55kg。
[NH成績]
1位/アマン(スイス)/269.0点(98m、98.5m)
2位/ハンナバルト(ドイツ)/267.5点(97m、99m)
3位/マリシュ(ポーランド)/263.0点(98.5m、98m)
9位/船木和喜(日本)/243.0点(92m、94.5m)
[LH成績]
1位/アマン(スイス)/281.4点(132.5m、133m)
2位/マリシュ(ポーランド)/269.7点(131m、128m)
3位/M.ハウタマキ(フィンランド)/256.0点(127m、125.5m)
7位/船木和喜(日本)/245.5点(126.5m、121m)