ヤマモト・ナツヒコ。工作社社長、コラムニスト・作家。
10月23日、辛口コラムニストで作家の山本夏彦さんが、胃がんのため死去。87歳。
1915年、東京都生まれ。父は詩人の山本露葉。父の死後、父の友人だった武林無想庵に連れられ、15歳で渡仏。39年、「年を歴た鰐の話」を「中央公論」に発表し脚光を浴びた。50年に工作社を設立、インテリア雑誌「木工界」(現・「室内」)の編集兼発行人をしながらコラムを執筆。「週刊新潮」や「文藝春秋」などに辛口コラムを長期連載。権力を批判する軽妙な文章が人気だった。新潮社が「写真コラム1000回記念パーティー」を開催した際には、故小渕恵三首相が一読者として出席し、会場を驚かせた。他の著書に「日常茶飯事」「私の岩波物語」「『戦前』という時代」「『豆朝日新聞』始末」「死ぬの大好き」、自伝「無想庵物語」(読売文学賞)など。