ワダ・ヒロシ。音楽家。
1月5日、1950~60年代の男声ムードコーラスブームの草分け的存在だった「和田弘とマヒナスターズ」のリーダーで、スチールギター奏者・和田弘さんが、不整脈のため死去。72歳。
1931年、東京生まれ。作曲家の故・浜口庫之助に師事し、ハワイアンバンドを経て、54年に「和田弘とマヒナスターズ」を結成。スチールギターを担当した和田さん以下、ボーカル、ウクレレ、ベースなど6人編成のバンドは、ジャズやハワイアンの要素が加わったムード歌謡コーラスグループとして、50~60年代の音楽界をリード。和田さんのスチールギターの響きと甘くむせびなくようなコーラスが人々の心をつかみ、「好きだった」「泣かないで」「お座敷小唄」など多くのヒット曲を生んだ。60年に故・松尾和子さんとのデュエット曲「誰よりも君を愛す」で、日本レコード大賞を受賞するなど、デュエット曲も多数。最近ではアメリカのバンド、ピンクマティーニのアルバムに「菊千代と申します」がカバーされ、その収録に参加したことも話題になっていた。