ハンター・S.トンプソン。Hunter Stockton Thompson。作家・ジャーナリスト。
2月20日、1960~70年代のニュージャーナリズムの旗手として知られる作家、ハンター・S.トンプソンさんが自殺。67歳。
1937年、アメリカ・ケンタッキー州生まれ。高校卒業後、空軍に入隊。空軍基地の新聞にスポーツ記事を書くことでジャーナリストの道を歩き始めた。除隊後、地方紙や雑誌のライターなどを経て、66年社会問題化していた暴走犯罪集団に潜入取材した「ヘルズ・エンジェルズ」を発表。取材対象にかかわり、小説的な手法でノンフィクション作品を描く「ニュージャーナリズム」の先駆者として知られるようになり、また、俗語を駆使して一人称で語るその手法はゴンゾー(無頼派)ジャーナリズムと呼ばれるようになった。70年代以降は政治に関心を移し時の政権を鋭く批判した。71年にラスベガスを訪れた際の破天荒なルポ「ラスベガスをやっつけろ!」は98年に映画化され、日本でもカルト的な話題を呼んだ。他に「アメリカン・ドリームの終焉」などがある。