トニー・ブレア。Tony Blair。イギリス首相、労働党党首。
6月7日に行われたイギリス総選挙で、ブレア首相が率いる労働党が、下院659議席のうち413議席を獲得し、保守党、自民党などに大差をつけ、過半数を83議席上回る圧勝。労働党の総選挙連勝は、74年のウィルソン政権以来。
労働党大勝の理由は、前回(1997年)選挙の「ブレア・ブーム」とは異なり、この25年間で最低の3%台の失業率と好景気が、国民に大きな変化を望ませなかった点にある。
ブレア政権は、2期目の政策課題として、評判の悪い国家医療制度や教育改革などの、公共サービスの改善を公約に掲げているが、そのための巨額の政府財政支出をどうやって捻出するかが注目される。また、欧州単一通貨「ユーロ」への参加を問う国民投票を2年以内に行うことも約束しており、世論の動向を慎重にうかがいながら、ユーロ参加を積極的に推進すると見られている。
1953年、エディンバラ生まれ。オックスフォード大学卒。75年に労働党に入党。弁護士から83年に下院議員に初当選。94年、労働党党首となり、97年の総選挙で大勝し、43歳で首相に就任。シェリー夫人との間に3男1女。末っ子のレオ君は、2000年5月に誕生し、現役首相に新たな赤ん坊の誕生は152年ぶりと、マスコミの話題をさらった。