チョウ・ガクリョウ。Chang Hsueh-liang。中国の元軍人、元政治家。
10月14日、日中戦争時代の1936年、中国国民党と共産党の抗日統一戦線結成への大転換点となった「西安事件」の仕掛け人、張学良氏が、肺炎のため、滞在先のハワイの病院で死去。100歳。
1901年、中国遼寧省海城出身。東北軍閥の巨頭、張作霖の長男。28年、父張作霖が日本の関東軍に爆殺された後、東北軍の実権を掌握。国民政府の蒋介石に合流して、中国統一を目指すが、満州事変(31年)が勃発しても、共産党討伐を優先して対日戦を行わない蒋介石から離反して下野。36年12月、西安で蒋介石を監禁して、抗日のため、共産党との内戦停止を迫る「西安事件」を起こし、「第2次国共合作」を成立させた。西安事件以後、中国、台湾で50年以上を自宅軟禁状態に置かれる。台湾が李登輝政権になった90年6月、90歳の誕生日に名誉回復。93年に台湾を離れ、95年からハワイに滞在していた。張学良氏の死去に、中国の江沢民国家主席は、「偉大な愛国者」を称える弔電を送っている。