ナガシマ・ユウ。作家。第126回芥川賞受賞。
ヤマモト・イチリキ。作家。第126回直木賞受賞。
ユイカワ・ケイ。作家。第126回直木賞受賞。
1月16日、第126回芥川賞・直木賞の選考委員会が東京・築地の新喜楽で行われ、芥川賞に長嶋有さんの「猛スピードで母は」(文学界2001年11月号)が、直木賞には山本一力さんの『あかね空』(文藝春秋刊)と、唯川恵さんの『肩ごしの恋人』(マガジンハウス刊)が選ばれた。
長嶋有さんは、1972年埼玉県生まれ。東洋大学卒業後、印鑑メーカー勤務を経て作家に。2001年、「サイドカーに犬」で、文学界新人賞受賞(第125回芥川賞候補)。2度目のノミネートで受賞が決まった。受賞作は、母子家庭の母親像をユーモラスに描いた作品。
山本一力さんは、1948年高知県生まれ。世田谷工業高校卒業。14歳で父を亡くして上京し、新聞販売店に住み込みながら高校を卒業。その後、旅行代理店や広告制作会社に勤務し、コピーライターを経て作家に。97年「蒼龍」でオール読物新人賞受賞。江戸の下町を舞台にした時代小説を書き続けている。『あかね空』は、江戸の深川で開業した京都の豆腐職人永吉とその一家の人情話。
唯川恵さんは、1955年金沢市生まれ。金沢女子短期大学卒業後、銀行員を経て少女小説作家に。84年、「海色の午後」で第3回コバルト・ノベル大賞を受賞。青春小説、エッセイストとして活躍中。受賞作は、20代の2人の女性の恋の行方を対照的に描いた恋愛小説。