ルチアーノ・ベリオ。Luciano Berio。作曲家。
5月27日、電子音楽の先駆者として知られる作曲家のルチアーノ・ベリオさんが死去。77歳。
1925年、イタリア・オネーリャ生まれ。祖父、父共にオルガン奏者で作曲家。徴兵時に手を負傷しピアニストを断念、戦後ミラノ音楽院で作曲を学ぶ。55年、作曲家ブルーノ・マデルナとともにイタリア放送協会に電子音楽スタジオを設立。63年アメリカに本拠を移し、大学などで教鞭をとった。その後、創設されたパリのIRCAM(音響・音楽の探求と調整の研究所)で80年まで電子音響部門の責任者を務めた。日本の現代作曲家に与えた影響も大きく、96年高松宮殿下記念世界文化賞を受賞。夫人のメゾソプラノ歌手、キャシー・バーベリアンの声や、独奏楽器の可能性を追究する「セクエンツァ」シリーズ、様々な作品の断片を引用するコラージュ手法を用いた「シンフォニア」などの作品がある。