ピーター・ベネンソン。Peter Benenson。弁護士・人権活動家。
2月25日、国際的人権団体「アムネスティ・インターナショナル」の創設者ピーター・ベネンソンさんが、肺炎のため死去。83歳。
1921年、イギリス・ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒業後、弁護士となった。軍事政権下のポルトガルのカフェで学生2人が「自由のために」と乾杯をしたかどで逮捕・拘束されたという報道をきっかけに、61年新聞に「忘れられた囚人たち」と題した、政治犯の釈放(アムネスティ)を求める記事を投稿。当初1年間の予定で始めた、政治犯6人の釈放や人権擁護を求める運動は国際的な反響を呼び、やがて、世界的な人権擁護運動に発展。アムネスティは77年にノーベル平和賞を受賞するなど世界最大規模の人権団体となった。ベネンソンさんはこのほかにも、スペイン内戦孤児の養育支援や、ナチス・ドイツを逃れたユダヤ人のイギリス亡命支援、労働者の人権擁護など多くの救援活動に関わった。