トーベ・ヤンソン。Tove Marika Jansson。フィンランドの童話・絵本作家、画家。
6月27日、日本でも人気の童話、アニメとなった「ムーミン」シリーズの作者、トーベ・ヤンソンさんが、老衰のため、フィンランドのヘルシンキの病院で死去。86歳。
1914年、ヘルシンキ生まれ。父は彫刻家、母は画家という芸術一家に育ち、ヘルシンキ、パリで絵画を学ぶ。画家、政治風刺漫画家として仕事を始めるが、戦争のため、本業の絵を描くことができなくなり、童話作家に転向。45年に、カバのような顔をした北欧の森の精「ムーミントロール」を主人公にした短編童話「小さいトロールたちと大洪水」を発表。49年の第2作「楽しいムーミン一家」が世界各国で人気となり、以後、70年の「ムーミン谷の十一月」まで、全8冊のシリーズは、日本をはじめ、世界34カ国語で翻訳された。66年、国際アンデルセン賞大賞受賞。95年、フィンランド名誉教授賞受賞。
なお、日本では、69年以来、3回、テレビアニメ化され、ムーミンを演じた岸田今日子の声や、井上ひさしが作詞した「ねえムーミン」のテーマソングとともに、ムーミンは、いろいろな世代の子供や母親に親しまれてきた。