ラフィク・ハリリ。Rafik Bahaa Edine Hariri。レバノン前首相。
2月14日、ベイルート市内でラフィク・ハリリ前首相の車列が爆破テロを受け、同行者ら十数人とともに死亡。60歳。
1944年、レバノン・サイダ生まれ。スンニ派の農家の長男に生まれ、ベイルートのアラブ大学で学んだ。21歳でサウジアラビアに渡り、土木建設会社で働いたのち建設会社を設立。80年代にはアメリカ「フォーブス」誌の富豪ランキング100位以内に入る世界有数の資産家となった。実業家として成功したハリリ氏は内戦で荒廃した母国の復興事業にも携わり、レバノン出身の学生に奨学金を支給する基金を設立。自らの建設会社を使い、復興事業を実施。レバノン内戦終結のため「タイフ合意」実現にも尽力した。90年、レバノンへ帰国。92年から98年、2000年から04年まで、憲法の規定によりスンニ派の政治家に割り当てられたポストである首相職を務めた。04年10月、内戦終結以来レバノンに駐留を続けるシリア軍の撤退問題をめぐる政局混乱の中で首相を辞任。05年5月の総選挙での返り咲きを期していた。