ローザ・パークス。Rosa Parks。黒人公民権運動家。
10月24日、「公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パークスさんが老衰のため死去。92歳。
1913年、アメリカ・アラバマ州生まれ。55年、激しい人種差別があったアラバマ州南部のモントゴメリーで、市営バスの、当時白人に譲るべき座席を譲らず、市が定めた人種分離法違反で逮捕された。この事件がきっかけで、5万人もの黒人が抗議行動を開始。マーチン・ルーサー・キング牧師を先頭に「バス・ボイコット運動」が展開され、全米各地に広まっていった。56年、連邦最高裁がパークスさんの逮捕は違憲であると判決。黒人解放運動は盛り上がり、「公民権運動の母」と呼ばれた(そしてのち64年、公民権法が制定される)。パークスさんは57年にデトロイトへ移住、黒人の子供への教育活動に従事。65年からは民主党下院議員の議員秘書を務め、差別撤廃運動に尽力した。96年に政府が市民に授与する最も名誉ある勲章「大統領自由勲章」、99年には議会が与える最高の栄誉「議会金メダル」を受章した。